高寺八講が開催されました
本日5月4日(土・祝)に高寺八講が羽黒町高寺の雷電神社・能楽殿で開催されました。
高寺八講とは、毎年この時期に雷電神社の例祭に奉納される神事芸能です。
平安時代末期から室町時代にかけて行われた「延年」と呼ばれる寺院芸能を今に伝え、
昭和51年に山形県指定無形民俗文化財に指定されました。
奉納する舞として「大小舞」「薙刀舞」「花笠舞」「稚児舞」の四曲が伝わっています。
「大小舞」は狩衣姿の二人が白扇を開き、烏帽子を持ったり頭にいただいたりして跳ねる、
単純で素朴ながらも貴重な延年の舞です。
「薙刀舞」は、赤鉢巻きをしめ、赤たすきをかけた僧衣のような出で立ちで、
薙刀を振りながら力強く足踏みをする舞です。2人舞いますが、1人ずつ出てきて舞います。
山伏が伝えた神楽舞の1つである番楽系の舞です。
「花笠舞」は、花笠をかぶった6人による舞です。
3人が日の丸の扇、3人がビンザサラを持って、
ビンザサラでジャリ、ジャリ、と拍子をとって舞います。
ビンザサラは短冊形の板の一端を紐でつなぎ合わせて、取っ手を動かして板を打ち鳴らす、
田楽おどりの主要となる楽器です。
また、花笠の花は稲の花を表しているため、田楽芸能、つまり五穀豊穣を祈ります。
「稚児舞」は、黒の振袖に緑の水干を着て、
天冠をかぶり赤の袴を履いた4人の男の子による、延年の舞です。
木の鉾を持って1人ずつ舞った後、
4人そろって悪魔払いのための呪文のような言葉を唱えながら舞います。
貴重な芸能を後世へとつなぐとともに、今年の五穀豊穣と疫病退散を願います。